産業廃水処理(無機、有機性)、金属表面処理(陽極酸化、酸洗、メッキ)、産業廃棄物の有効利用のための開発や化学分析、分析化学、化学工学、機械工学、衛生工学、微生物による難分解性有機物処理を得意としています。
アルミ建材表面処理廃水処理汚泥の脱水効率向上法開発
常時廃水処理装置から排出される水酸化アルミニウム汚泥を晶析法で結晶構造を換え、粒子を大きくして通常の脱水機で含水率60%台を確保することに成功しました。名古屋郊外大手H社、世界初のことです。廃棄処分量が1/2、処分費が1/2に低減することができました。これは嬉しかった。
大和川清流ルネッサンス21・河川浄化(接触酸化式)の基本実験と実地設計・施工
大和川の上流、葛下川の堤防内に接触酸化式生物処理施設を設けて人工的に浄化を行い、昔のようにゲンジボタルが飛び交う豊かな環境を取り戻すための計画に取組み、特に基礎実験と基本設計の見直しを行ったことがあります。
基礎実験では、固定床BOD式接触酸化のBOD濃度と除去率、負荷量の関係をまとめて図式化し、基本設計表を作成しました。実施設計では曝気管の支持金具の固定計算式を求めて証明をした、たいへん思い出深い業務でした。
金属表面処理工場の多段式水洗の給水量を求める式を発明する
主にアルミ建材表面処理工場の硫酸アルマイト後の水洗槽を1段より2段、2段より3段水洗方式にすることにより、最終槽からの給水量が対数的に減少することを発見、その計算式を確立しました。表面処理材の表面積、液の付着量、液のくみ出し量、最終水洗槽水質pH6の硫酸濃度などが基本設計条件となっています。水洗槽が余分に要るものの、給水量の大幅削減、廃水処理装置の規模縮小化で大幅にコストダウンが図れたと思います。
鉄鋼酸洗廃水処理装置の開発
従来のアルカリ剤によるpH調整 はpH13以上にする方法であり、亜鉛の処理が困難でアルカリ剤の使用量も嵩むなどデメリットがあります。これを解消するために、pH8程度で水酸化第一鉄を安定・安全な水酸化第二鉄に曝気による空気酸化を行い凝集沈殿処理をおこなう方法を開発しました。
本法では、排出汚泥が安定な水酸化第二鉄汚泥で、貯留施設での酸欠事故も解消することができました。届出関係官庁では、本法の改良法を採用いただいた実績もあり、社会貢献を実感できた業務のひとつでもあります。
回転円盤式生物処理装置の更新に流動床式固と定化胆体を導入
大手自動車工場の既設廃水処理装置、回転円盤式の軸が曲がり故障したため、三日月柱型浸漬槽のみ改造・利用して、φ10mm×10mmLのマカロニー型流動床式固定化胆体式接触酸化式生物処理を導入して成功したことがあります。従来型の生物量に着目し、その量を試算。胆体の生物量濃度も把握していたので容易に設計及び見積もりができるようになりました。
採用できる胆体の製造メーカーは限定されますが、誰でも容易に補充もできて大がかりな改造も必要なく安価に更新できますから、従来型の価格より約半値で受注が決まったこともあります。
取得後、企業内技術士として人事考課が1階級上がり、昇級と昇給できました。会社内外での信用も今まで以上に上がり、技術営業も楽になったことからノルマ達成も容易となりました。
日本技術士会に入会して、継続研鑽のための部会・研究会への積極的参加で人脈の構築と、生活力向上のための現実的情報の取得に役立ちました。通常では経験できない海外活動や見学が安価にでき、国際的人脈も形成できたと思います。
取得前の世界と違い、優秀な技術士と一緒に『技術士を目指す技術士補の育成』や管理技術者として公器の役割から社会貢献できることに満足できています。